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執筆者の写真thsr1sf

レーシングシミュレーターの衝撃の実態/シミュレーションの危険性

更新日:2019年11月14日

この様なテーマに触れることは、

シミュレーターをご提供する業界のタブーかもしれません。


しかし感の良い方、詳しい方は既に気づいてらっしゃると思いますし、

これからシミュレーター導入を検討されている方の為に記述いたします。



プロが来店して・・・


あるお店にお邪魔した際に見た光景が、

私共がシミュレーターサービスの提供を決心した起点となりました。


そのお店に、たまたまプロドライバーがご来店され、

次のレースに向けてしばらく走行されていらっしゃいました。


しかし、

データを確認することも、セッティング変更もしない

レーシング「シミュレーター」で、これはあり得ないですよね。


ここに大きな課題があり、「数値計算理論」等と呼ばれる

専門的な観点でレーシングシミュレーターを扱えないと、

本物のシミュレーションはご提供できません。


例えば、もし私共が

デタラメにデータを作成しても、画面上の車両はそれらしく走行します


そしてこれは、シミュレーションの最も重大な危険性そのものです。



お店で使用されているソフトでは、

「このパラメーターに数値入れてね、あとは計算するから。」という状態になっています。


このパラメーター、何十万、何百万パターンと有り得るので、

感覚では絶対に合わせこめません


もし合わせこめるなら、

F1ドライバーは自分でシミュレーションモデルが作れることになりますし、

レースウィークのエンジニアはヒマだということにも繋がります。


例えもし感覚である程度合わせられたとしても、

ソフトが指定するパラメーターだけで再現できる要素、

再現できない要素を明快に理解できていないと、

シミュレーターを活用しきれません。


特にタイヤは、モデリング手法が日進月歩で進化しています。


"Every engineering on race car is all about tires"

と言われるほど、タイヤのモデリングは非常に難解です。


モータースポーツ工学の中でも非常にやっかいな(しかし勝負の差がつく)ポイントです。


タイヤのモデリングを理解するためには、

車両運動やレースシミュレーション関連のエンジニアは避けて通れない

Delft University of Technology のPacejka教授、および書籍は必ずご存知でしょう。

・・・ご存知であってほしいです。

AMAZON.comより引用

マニアックな知識ですが、ここまで理解した上でパラメーターを見渡し、

純正モデルの限界を把握してモデリングを行う必要があります。


その膨大な数値全てが絡み合い、車両の応答が計算されます。


私共は、こうした知識や経験に基づき、

自信を持ってレーシングシミュレーターのプロフェッショナル集団を名乗ります。

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